テイルズ オブ ヴェスペリア REMASTER

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テイルズオブヴェスペリア、クリア!!

 

今遊んでなお色褪せない、あたたかいグラフィックと優しいだけではない世界を描いた本作。まさにテイルズシリーズの集大成といって過言ではないと個人的には感じています。

テイルズ初めてって人にも、久しぶりにテイルズに触れたいって人にも全力でおすすめします。

 

 

約二か月に及ぶ個人的には長くかかった冒険にも終止符が打たれ、充足感と寂莫感で胸がいっぱいでちょっとばかり苦しいくらいなので、少しだけキャラ感想を。

辛辣+ネタバレにご注意ください。

 

 

 

 

・ユーリ

傍にいて欲しい時に寄り添ってくれて、欲しい言葉を的確にくれる、最高に頼りになる主人公(と書いてお母さんと読む)。

自衛手段以外で人に剣を向ける決断を彼はする。それが罪であることは誰に指摘されなくともユーリ自身が一番理解している。自分が誰かにとって悪であることを自覚していて、自分の行いが絶対的に正しいとも思っていない。そのうえで、彼は自分がそうすると決め、行ったことに責任を持ち続ける。エステルやカロルに触れる描写がなくなるところから、ユーリを断ずる描写がなくてもユーリが自身に科した罪の重さがうかがえて。。。

偽悪者、とはちょっと違うかもしれないけど、影の立役者に徹する姿勢がもどかしくもありたまらなく格好いい。人生何周目なの?てくらい完璧に見えるけど、一人で勝手に決めて仲間を置いてけぼりにしたり、世界の為だからって理由で一人の女の子を泣かせることを許さなかったり、そんな人間臭い部分もあって、とても魅力的な主人公だった。

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エステル

リマスター版を遊んでよかったって一番に思うのは、エステルを大好きになれたこと。

正直に言わせてもらえば、初プレイ時は好きじゃなかった。出来る限りPTにいれないようにしていたくらい。

でもせっかく10年ぶりに遊ぶのだから嫌いな気持ちを持ったままエステルという女の子を見たくなかった。出来る限り彼女を肯定的に見ようと思った。

エステリーゼにとって、味方はフレンしかいなかった。彼女は次期皇帝候補の一人であり優しい心の持ち主。そんな彼女が心を許せたのは一介の騎士、しかも階級もかなり下の、本来であればお姫様と言葉を交わすことも許されないくらいの。それってあまりに辛い。
じゃあフレン以外の周囲すべてを疑ってきたのかというとそうではない。エステリーゼは心底優しい子だから。信頼出来るのはフレンだけ。でも人を疑うことはできない。何度裏切られたとしても次こそはって思う。

そんな子が初めて城の外に出て。どこまでも続く広い世界を見て。
旅を続けたいと思うのは当たり前のことだと思う。

ユーリに見守られ、ジュディスに諭されたりしながら、少しずつ自分の背負うべき責任とそれをおしても譲れない信念を得る。
彼女の誰も見捨てられない、疑いたくない、傷つけたくないって行動はプレイヤーからすると物語の進行を阻害することがあるからカチンとくることもある。

でも、何故エステルはそんな行動をするのか、彼女の人となりを本編やサブイベントで描いてくれたから、いつの間にかメンバーたちと一緒になって「エステルはそうでなきゃ」て思うようになっていた。

城の中にいれば負わなかっただろう傷をたくさん抱えてなお自身のこと、世界のことを知れてよかったと笑えるエステルが大好きだ。

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・ラピード

ラピードまじでイケ犬!!!

箱〇版では出来なかったラピードを先頭にして街を駆け巡れるのが本当に嬉しくて嬉しくて嬉しかった!特にザウデ不落宮のラピードは可愛すぎてぶったおれた。

渋くて格好いい部分もあり、リタとお互い苦手な分野でやいやいやりあっちゃう可愛い部分もあり、多弁な方じゃないし顔にも出ないけど、誰よりもユーリたちのことを大事に思っている存在だと思う。

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・カロル

カロルは普通の男の子。普通に怖がるし逃げ出すし誰かに認められたくて嘘をつく。

ユーリたちに出会って、憧れであるドンの死を目にして、たくさん悩んで、たくさん迷って。そうして後ずさりしそうになる足を踏ん張って、仲間たちを守る強さを得る。

そんなカロルの成長っぷりが眩しくて何度目を覆ったことか。

カロルはユーリやジュディスのような強烈な強さを持っているわけでもないし、ドンのようにギルドの頂点に君臨することは出来ない。でも、代わりに怯えや恐怖、弱さに寄り添う優しさを持っている。きっと多くのギルドの中心にいる存在になっていくんだろうなあ。

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・リタ
我らが天才魔導士少女~~~!

TOVキャラの中で一番中の人の演技が輝きまくっていたキャラだと個人的には思う。まさにこの人にしかリタは演じられなかった、この人にリタを演じてもらえてよかった!!

魔導器にしか興味のなかった頃のリタはとにかく短気。魔導器は人間と違って感情を表したりしない。一方的に愛情を注げる存在だから、やりたい時にやりたいように出来る。だから、対人間になるとリタは短気になる。

けど、自分だけで完結した世界を持ったリタはエステルと出会う。

エステルが大切になると、エステルを傷つけたくないと思い始める。でもエステルは自分のことより周りのことを第一に考える女の子。だから、リタもエステルを傷つけない為にはどうしたらいいかって周囲に目を向け始める。最初は魔導器以外の事情には斟酌しなかったのに、自分の思い通りにならなくても感情を爆発させず、相手の事情を汲んだ上で自分は何が出来るか考えていくようになる。そうやってリタの世界は広がっていった。

対デューク戦での真っ直ぐな言葉と迷いのない表情が、彼女がこの旅で得た答えなのかと思うともう語彙力消失するくらい好きしか言えない。大好きだよリタっち~~!

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・レイヴン

うさんくさくて、嘘ばっかり。信用なんてとてもじゃないけど出来るはずがない。そうやって道化を演じることでなんとか生きているふりをしている死人。

レイヴンについてはあんまり語ることがない。リタやユーリ、カロルたちが全部言ってくれたから。頑張って生きろよな、おっさん!

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・ジュディス

今まで遊んだテイルズ作品の中でも一、二を争うくらい大好き!!

セクシーでミステリアスで、おまけに強い!好き要素しかない!

ジュディスは自分のやりたいことを選んだ後にユーリたちに出会う。だから、彼女だけが最初からブレない。ジュディスだけが、自分のやりたいことが定まらないエステルに対して厳しいことを言える。貴族嫌いなはずのユーリがエステルに何も言わないのはそういうことなのかなあと。

一緒に行動したての頃はユーリたちのことを名前で呼ばないんだよね。あんまりジュディスの過去ってゲーム内では語られることがないんだけど、そういう徹底ぶりから鑑みるに、ザギに一番近いところにいるのは彼女なんじゃないかなと個人的には思っている。だから、物語が進むにつれ、ジュディスの笑顔が増えるのが嬉しかった。

壊す選択肢しか選んでこなかった彼女が、同じように壊す選択肢を選ぼうとするリタを止める場面は彼女の変化を明確に描いていてお気に入り。

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・フレン

 なんで仲間になってしまったんだ…て気持ちと、強引にでも仲間になる選択をするフレンもまたらしいと思ってしまう気持ちがせめぎ合う。

思いは同じなのに、道が重ならないからこそぶつかり合って、でもそれでいいんだって笑いあうユーリとフレンが良かったのに!

鐘を鳴らして君に知らせようって歌っていたのに知らせるどころか常に隣にいて鐘を鳴らす意味とは?て真顔になっちゃうでしょ!!!!

仲間にならないからこそユーリ・フレン・ラピードだけで敵を蹴散らしていくあの戦闘に特別感があったんだ。仲間にならないからこそ輝くキャラがいたっていいじゃないか…

ネガティブなことばっかり書いてしまったけど、水着スキットだけはお腹抱えて笑ったのでフレンが仲間になって悪いことばっかりじゃないなと思いました。

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・パティ

完成された輪の中に今更新キャラが乱入して違和感を覚えないだろうかって不安しかなかったけど、蓋を開けてみれば想像以上にしっちゃかめっちゃかキャラだった!笑

空蝉の術は使うわ吊るされるわ虫に運ばれるわ魚人に丸のみにされるわ、もうとにかく破天荒。10年前に遊んだっきりだったはずなのに、本編進行中に挟まれるパティ関連の新規イベントに「あれ、こんなのあったっけ?」て気づく自分にも驚いたけど、パティイベントだ!て気づいた時の「次は何をしてくるんだろう!?」てドキドキの方が違和感を凌駕しまくった。

立ち姿も可愛ければ表情もくるくる変わるしモーションも豊富。パティがいるだけで賑やかで楽しくなる。かと思えばドキっとするくらい大人びたことも言ったりする。

そんなトリッキーさから目を離せなくなる、お気に入りのキャラになった。

あとTOAのアニス衣装がどちゃくそ可愛くてこの衣装で星の光発動させると天使にしか見えない。いや、天使だった…?

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改めて道中とりまくったスクショを見返してみたけど、TOVが大好きだなあって気持ちがとめどなく溢れてくる。

プレイヤーが関われるのはEDまでだけど、この先もユーリたちの冒険はきっと続く。終わったあとも世界の続きに思いを馳せてしまうくらい大好きになれる作品に出会えて本当によかった。はー楽しかったー!!!!

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